boro

幼稚園の卒園を控え、小学校へ入学するのを楽しみにしていた頃のお話です。
進学する小学校によってPTAの厳しさに差があるとママたちの間で噂が流れました。
幼稚園でも役員はいましたが、先生方が個別にお願いして引き受けてもらっていたので何事もなく平和に過ごしたのですが、小学校のPTAは役員決めのルールがあって必ず何かの役を引き受けなければならないということでした。

 

そうはいっても、しれっと6年間何もしない人やPTAに行かないという強硬手段をとるママもいるらしいと、いろんな情報が飛び交いました。

本来なら楽しみのはずの小学校入学が、なんだか重苦しい茨の道のようです。幼稚園入園の時もドキドキしましたが、PTAは母親を襲う試練の一つといえるでしょう。
自分が子供の頃は、母親が働いていた家庭が少なく、仕事を持っていた母は一度も役員をすることなく無事に子育てを終えました。
専業主婦にとってはPTAがちょっとした楽しみだったのかもしれません。今もいきいきとがんばっているママもたくさんいます。

ところが、仕事が多すぎて、夜10時、11時まで公民館で集まっていたグループもありました。
小学生のママはまだ下のお子さんがいる人も多く、赤ちゃんを家族に預けてそんな遅くまで仕事をするなんてブラック企業なみです。
余計な仕事はどんどん減らそうという人もいますが、なぜか仕事を増やすのが好きな人もいるから驚きです。

無駄な仕事というか効率が悪すぎて、なんでそんなことしなきゃいけないんだと思いながらもしぶしぶするパターンが多いのです。
ママ同士の微妙な力関係といいますか、序列があってママカーストなんて言葉もはやりましたが、実際にあると感じました。
とにかく気が強そうで怖そうな人には逆らわないでおこうという事なかれ主義が蔓延しているのです。

PTAは日本人の組織の縮図

仕事はしたくない。面倒くさいからしたくない。だけど仕事をしなくていいことにしようとはしない。とりあえず誰かに押し付けて自分は逃げる。
そんな人ばっかりで、すっかりやる気をなくしてしまいました。
仕事そのものを見直していけば、ずいぶんと改善する余地はあるのですが、そんなことよりも役員を決めるルールを毎年改正する方に力が入ります。
無理やり押し付けられた役員というポジションでも何らかの権威をもったかのように突然高飛車になるママがいたのにはあきれました。

自分が偉くなったと勘違いして顰蹙をかっていたのも気付かなかったようです。それでも忠実なる僕のような存在もいましたから何とかなっていたのです。
むしろ人間的に良い人で何でも自分でしてしまうようなママの方が負担が大きくなり、ついには身体を壊して入院という事態にまで発展しました。
それでも学校とPTA理事会がその事実を徹底的に隠蔽しようとしてますます不信感がつのったのです。

何か問題が起こったとき、保護者の側に立つべきPTA会長が率先して隠蔽工作を行っていました。
今迄何のためにがんばってきたんだろうとむなしくなり、こんなの引き受けるんじゃなかったと激しく後悔しました。

できません、やりませんと言ったもん勝ちです。文句言う人の勝ちです。強そうな人の思い通りに事が運びます。
真面目でおとなしそうで、でも仕事はきちんとやってくれそうな人を見つけて仕事を押し付けるのが得意です。
そうやって、おいしいとこだけもっていくのも日常茶飯事です。犠牲にせれた人は入院しても病室で仕事をしていたと聞きました。

裏で根回しをするのが上手な人もかなりの数存在します。どこにでもいるのですが、正直者がバカをみるのが世の常だと育児を通じて思い知らされたのです。
やりがい搾取って言葉がはやってますが、まさにそんな感じ。子供のために、お母さんががんばってる姿を見せればお子さんも伸びますよ、喜びますよって
甘い言葉で人をたぶらかします。だったら自分がやればいいのに。

仕事が出来すぎてもいけません。妬まれます。たかがPCで書類が作れるくらい、ちょっと社会人経験があれば誰でもできると思ってましたがそうでもありません。
ちょっとくらいパソコンができるからって威張ってるとまあ悪口言われたい放題でした。この程度でパソコンができるなんて逆に失礼なんですけど。

張り切りすぎて目立つと毎年役員に指名されてさらに出世していくことになります。
PTA会長になれば、次にやってくれる人が出てくるまで、子供が卒業するまで逃れることは不可能です。
好きでする人もいますけどね。好きでする人に限って仕事はしないで人にさせるようです。

ここまで自分は人に利用されやすいバカ者だとは考えたこともなくて愕然としました。いいように使われていただけなのです。
人の役に立ちたいとか幻想でした。戦争時の婦人会のように、自分でも何かの役に立てるんだという思いにかられてとんでもない行動をしてしまうのです。
集団の力って恐ろしい。一人ひとりはいい人で話しをすれば楽しいけれど、集団になると別人格のようです。裏表が激しすぎるのにもついていけません。

自分の受け取り方次第ってこともあるなと考え直して一人ひとり丁寧にメールで問い合わせてみました。皆さん話し合いには参加してくださるということで、まあほっと胸をなでおろすこととなりました。最低限のルールは守れる人たちでよかった。誰か一人でも卑怯な人がいると皆が嫌な思いをするわけで。フェアにいこう。自分がされて嫌なことは他人にしないって小学校で習ったでしょう。あまりにも悲観的になって人間不信になるなんて何のために1年がんばってきたのか分かりません。プラスに考えようとすればいいアイデアも出てくるものです。忙しいのはみんな一緒。忘れている人も多いけどそこを攻めるのではなく穏やかに話し合いをすすめていきたいものです。そこまで人間ができていないからなあ。もっと大人にならないと。そんな人ばかりが近所にすんでいると思うと嫌でしょう?ご縁があって近くにいるんだから助け合えるものなら助け合おうよ。無理して付き合わなくてもいいから出来る範囲で出来ることをしていこう。